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対話型アートプログラム【アートリップ】に参加しました

 令和3年度文化庁障害者等による文化芸術活動推進事業「対話型アートプログラム【アートリップ】」が2月21日に高松市美術館で開催されました。

 参加者は高齢者の方々や中四国の美術館の学芸員の方々など多様な方々でした。高松市美術館の特別展「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.10 ここに境界線はない。/?」の展示作品のうち久保寛子さんの《オリオンの沈むところ》とユアサ エボシさんの《侵入するスペクトラム》を鑑賞しました。現代アート作品をみながら、アートコンダクターの林容子さんが質問するスタイルでプログラムは進みました。

 

 

 林さん:「この作品に何が描かれていますか」

 参加者:「人間」

 林さん:「人間は男性ですか。それとも女性ですか」

 参加者:「女性」

 林さん:「どうして女性だとおもいますか」

 参加者:「胸が膨らんでいる。ウエストが引っ込んでいる。

      足が小さい」

 

 

 

 

 

アートリップの様子(鑑賞作品:久保寛子《オリオンの沈むところ》、写真提供:高松市美術館)

 

 はじめは緊張していた参加者が、言葉を発することで、次第に緊張が解け、感じたことや思ったことを口々に言い始めました。林さんの質問に答えようと参加者たちは作品をじっくりと見て、作品の中から発見したことを参加者が自分から考え、想像し、話しをしていました。こうして、参加者は林さんの世界に引き込まれ、まさに、アートを通した時空の旅が展開されていきました。

 今後、こうした対話型アートプログラムを自閉症の方向けにも開発してきたいと林さんは語ってくれました。

 

 

 

 

 

 

                                   アートコンダクター林容子さん